風邪っぴき

たいしたことのない風邪のはずなのに完全にダウンした。
モロッコから帰国して、ロクに休まずに新しい職場で気張っていたからか、疲れがどっと出た。
朝の10時に恋人を見送って、11時までうたた寝をし、蜜柑と水を買いに出たら良い天気だった。
日光を浴びて満足して、生姜の味噌汁を啜って眠った。まだ12時は回ってなくて、元気だったらたいめいけんタンポポオムライスでも食べに行ってたのになぁなんて考えながらうつらうつら眠った。
食欲があれば身体の悪しきことはすぐによくなるような気がする。

目が覚めたら既に暗くて18時になっていた。
恋人はいつもよりずっと早く帰宅して、家にある食材でカレーうどんを作ってくれた。
昆布と鰹で出汁を取り、人参を茹で、玉葱・長葱・豚バラを入れ灰汁を取る。白だしと味醂で和風に仕上げ、ルゥを溶かしてサラリとしたスープをこさえたら、最後に摩り下ろした生姜をたっぷり加える。
あとはうどんを軽く煮込んで完成。同じ鍋で全然構わない。

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不器用でも色々聞いて一生懸命作ってくれた。
湯気が立った丼を両手で包んで「幸せな食卓だね」って彼が言っていて、嬉しくて顔が見れなかった。食後に焙じ茶を淹れてくれた。

歯を磨いて、買ってくれた風邪薬を飲んだ。
眠る前に温かい服に着替えてと長袖の彼の服を用意してくれて、少しぶかぶかなのがちょうど良いなと思った。腰にホカロンを貼ってくれた。
気持ち良いよ、と喉と背にヴェポラッブを塗ってくれた。ユーカリ油でスースーする。
お布団に潜ったら湯たんぽが先客でぬくぬくと温かかった。
寝室もアロマオイルを焚いて加湿してくれていた。女子力が高い。
デロデロに甘やかされている。

誰かに何かをしてもらった時に好きだと伝えるのはなんだか気が引けて、しないようにしていたんだけど、そんなにこだわらなくても良いかなと思った。
して貰って言う「好き」は何だかズルい気がしてしまうけど、素直に好きとありがとうを伝えた。思った時に言うのが一番良い。

今は身体が熱いのと、心がこそばゆいのと、昼に沢山寝たせいで少し眠れないでいる。
洗い物から何から任せてゴメンねと思いながら彼の寝息を聞いている。

男の人への甘え方が下手だと思っている。妹や弟に生まれついた子は甘え上手で良いなと小さい頃から羨ましかった。
恋人は「してくれたからする」ではなく、常に「したいからする」。だからしてもらう事に申し訳なさを感じる必要はないんだと慣れつつある。
「安らぎ」を「甘え」と混同していたけれど、どうやら違うみたい。

いつか私ものんびりと生きられるかもしれない。

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